はじまりの日 大阪

2011年の東日本大震災をきっかけに有志が集まり、支援を続けています。

「ガレキとラジオ」って、どんな映画?

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「ガレキとラジオ」は、南三陸町の被災者たちを追った、ドキュメンタリー映画です。大津波にまるまる流されてしまった街の人々に「声を届けよう」と立ち上がったコミュニティ・ラジオ局『FMみなさん』は、スタッフたち自身も被災者。しかも、元トラックの運転手や劇団員、高校を卒業したばかりの女の子など、放送事業に関わったことなどない、全員がド素人の9人です。もちろん立派なスタジオや機材などもなく、体育館の廊下からオンエア。番組も失敗続きです。そんな彼らが七転八倒しながらも、試行錯誤を繰り返し、街のみんなが少しでも笑顔を取り戻せるよう、さまざまな思いを発信してゆく姿を追ったドキュメンタリーです。大切なものを震災で奪われ、同時に、皮肉にもその震災によって大切なことを教えられ、それを旨に一日一日を乗り越えてゆく、被災者たちの記録です。

監督を務めた梅村太郎さんは神戸出身。18年前の震災時は、自らが被災者でした。彼をはじめ、東京から駆けつけたスタッフの多くはボランティア。いわば手弁当で作られた映画だそうです。ナレーションを担当した、名優・役所広司さんも、完全に無償で強力を買って出てくれたそうです。主題歌を提供したのは、被災地支援に非常に積極的なことで知られる、東北出身の人気バンド、MONKY MAJIKです。映画上映で得られる収益は、すべて宮城県南三陸町義援金として寄付されます。

ただ、あまりに低予算で広告宣伝費用がないと聞き、「大阪で観る会」では口コミ作戦を展開してます。それが功を奏し、現在テアトル梅田で大ヒット中です。東京渋谷の劇場を上回る集客を誇ってます。上映回数も当初の1日2回から3回に増やされ、公開期間も大幅に延長されました。実際に観た方々は、だいたい同じことを言います。「泣けたけど笑えた」「元気をもらった」「友人や家族に勧めたい」「ひとりでも多くの人に観てもらいたい」と、9割以上の人が言います。そう、被災地のドキュメンタリーと言っても、暗く悲しい作品ではありません。被災地で奮闘する方々の笑顔が印象的です。これは、被災地を哀れむような上から目線の作品ではありません。被災者に寄り添い、尊敬し、「よし、俺らも一緒いがんばっぺ~!」と明日からの活力をもらう映画なのです。興味のある方は、ぜひ『ガレキとラジオを大阪で観る会』ブースへお立ち寄りください。黄色いポスターが目印です!